シーリングライトなどの照明器具の中に大きな虫が入ってしまい、そのまま放置してしまう…気持ちは分かりますが、実はいくつかのリスクが潜んでいます。見た目の不快感だけでなく、衛生面や器具の故障にもつながる可能性があるため、早めに対処することが推奨されます。まず考えられるのは、衛生的な問題です。虫の死骸は時間とともに腐敗し、細菌やカビの温床となります。特に、ガの鱗粉や虫のフンなどは、アレルギーの原因(アレルゲン)となる可能性も指摘されています。照明器具は部屋の高い位置にあるため、そこからアレルゲンが室内に飛散し、知らず知らずのうちに吸い込んでしまう恐れがあるのです。くしゃみや鼻水、目のかゆみといったアレルギー症状の原因が、実は照明器具の中の虫だった、というケースも考えられます。次に、異臭の発生です。虫の死骸が腐敗する過程で、不快な臭いが発生することがあります。特に梅雨時や夏場など、高温多湿の環境下では腐敗が進みやすく、照明をつけるたびに嫌な臭いが部屋に広がる可能性があります。原因不明の異臭に悩まされていたら、一度照明器具の中を確認してみる価値はあるかもしれません。さらに、放置された虫の死骸が、さらなる虫を呼び寄せる原因になることもあります。例えば、虫の死骸を餌とする他の小さな虫(ヒメマルカツオブシムシの幼虫など)が、照明器具の中で繁殖してしまうケースです。こうなると、問題がさらに複雑化してしまいます。最後に、照明器具本体への悪影響も無視できません。虫の死骸やフンなどが、器具の内部部品に付着したり、隙間に入り込んだりすることで、接触不良やショート、過熱などを引き起こし、故障や最悪の場合は火災の原因となる可能性もゼロではありません。特に、LED照明は精密な電子部品を使用しているため、異物の混入は避けたいところです。このように、照明器具の中の大きな虫を放置しておくことには、様々なリスクが伴います。見つけたら、面倒でも早めに掃除し、清潔な状態を保つことが、快適で安全な住環境を守るために重要です。
照明内の巨大虫放置が生む悪影響