シバンムシは家庭内でよく見られる害虫ですが、その駆除は意外と手強く、自己流で対策してもなかなか根絶できないというケースも少なくありません。ここでは、害虫駆除のプロが実践している、シバンムシ駆除を成功させるための重要なポイントをいくつかご紹介します。まず、駆除の成否を分ける最大のポイントは「発生源の完全な特定と除去」です。シバンムシは非常に多様なものを食べるため、発生源も食品だけでなく、畳、書籍、ドライフラワー、ペットフード、漢方薬など多岐にわたります。虫を見つけた場所だけでなく、家の中全体を視野に入れ、考えられる全ての発生源候補を根気強くチェックする必要があります。食品庫の奥に忘れられた古い乾物、滅多に使わない客間の畳、飾り棚のドライフラワーなど、盲点になりやすい場所も念入りに確認しましょう。発生源が特定できたら、それを完全に除去することが不可欠です。虫がわいた食品などは、もったいないと思っても廃棄するのが原則です。中途半端に残しておくと、そこから再び被害が広がる可能性があります。次に重要なのが、「清掃の徹底」です。発生源とその周辺だけでなく、家全体、特にキッチン周りや畳のある部屋などは、掃除機がけと拭き掃除を徹底的に行います。掃除機は、隙間ノズルなどを使って、棚の溝や家具の隙間、畳の縁など、細かい部分のホコリや虫、卵まで吸い取るように心がけます。掃除機のゴミパックはすぐに密閉して捨てましょう。拭き掃除には、アルコール除菌スプレーなどを使うとより効果的です。「適切な殺虫剤の選択と使用」もポイントです。市販の殺虫剤を使用する場合は、対象害虫に「シバンムシ」が含まれているかを確認しましょう。スプレータイプは目の前の成虫駆除には有効ですが、隠れている幼虫には効果が薄い場合があります。くん煙剤は部屋全体に行き渡りますが、薬剤が届きにくい隙間などには効果が限定的です。畳の内部に発生している場合は、畳専用の注入式殺虫剤や加熱乾燥処理などが有効です。状況に応じて適切な薬剤や方法を選択し、必ず使用上の注意を守って安全に使用してください。最後に、駆除後の「再発防止策」を怠らないことです。食品は密閉容器で保存し、早期に消費する。定期的な清掃と換気を心がけ、湿度を管理する。畳の手入れを行う。これらの地道な予防策を継続することが、シバンムシのいない快適な環境を維持するために最も重要です。
プロ直伝シバンムシ駆除成功のポイント