家の中で蜘蛛を見つけると、悲鳴を上げてしまうという方も多いのではないでしょうか。正直に告白すると、私も以前はその一人でした。特に、予期せぬ場所で大きな蜘蛛に遭遇した時の衝撃は忘れられません。しかし、ある出来事をきっかけに、家蜘蛛に対する見方が少し変わりました。それは、我が家で頻繁に見かけるようになった数種類の蜘蛛について、調べてみたことから始まります。最初に気になったのは、壁を素早く動き回り、時折ピョンと跳ねる小さな蜘蛛でした。調べてみると、それはハエトリグモという種類で、視力が良く、ハエや蚊などの小虫を捕まえてくれる益虫だと知りました。その愛嬌のある動きと、害虫ハンターとしての一面を知ってからは、見かけるたびに心の中で応援するようになりました。次に遭遇したのは、天井の隅でじっとしている、脚の長い蜘蛛でした。イエユウレイグモという種類で、これもまた小さな虫を捕食してくれるとのこと。見た目は少し不気味に感じるかもしれませんが、彼らがいることで、部屋の虫が減っているのかもしれないと思うと、少しありがたく感じられるようになりました。そして最も衝撃的だったのは、ある夜、台所で遭遇した巨大な蜘蛛、アシダカグモです。その大きさに最初は腰を抜かしそうになりましたが、これもまたゴキブリを捕食してくれる強力な味方だと知りました。臆病な性格で、人間にはほとんど害がないと分かり、恐怖心は薄れました。もちろん、だからといって蜘蛛が大好きになったわけではありません。寝室などに出てきてほしくない場所に現れた時は、そっと捕まえて外に逃がすようにしています。家蜘蛛の種類とその生態を知ることで、無闇に怖がるのではなく、彼らの存在理由を理解し、ある程度の距離感を保ちながら共存していく道を選べるようになったと感じています。家の中の小さな隣人たちとの、私なりの付き合い方です。
私が出会った家蜘蛛の種類と暮らし