「しまった、バルサンを焚いたまま長時間放置してしまった!」そんな時、慌てずに適切な対処を行うことが重要です。推奨時間を大幅に超えて放置してしまった場合、室内の薬剤濃度が高くなっていたり、薬剤が過剰に付着していたりする可能性があります。以下に、放置しすぎてしまった後の緊急対処法をステップごとにご紹介します。まず、何よりも優先すべきは徹底的な換気です。家に入る前に、まず窓をできるだけ多く開け放ち、空気の通り道を作ります。玄関や勝手口なども開けられるなら開け、最低でも1時間以上、可能であれば数時間はそのまま換気を続けてください。扇風機やサーキュレーターを使って室内の空気を外に強制的に排出するのも効果的です。換気中は、できるだけ室内に留まらないようにしましょう。次に、換気が十分に行われた後、室内の掃除を行います。特に、床や壁、家具の表面など、薬剤が付着しやすい場所を重点的に水拭きしましょう。洗剤を使う必要はありませんが、水で固く絞った雑巾で丁寧に拭き取ることで、残留した薬剤を除去する効果が期待できます。掃除機をかけることも有効ですが、排気で薬剤を舞い上げてしまう可能性もあるため、水拭きを先に行うのがおすすめです。食器類や食品は事前に片付けておくのが基本ですが、もし薬剤に触れた可能性がある場合は、食器は念入りに洗浄し、食品は残念ですが廃棄するのが安全です。パソコンなどの精密機器や、観葉植物、ペットなども、事前に養生・避難させているはずですが、もし影響が疑われる場合は、状態をよく確認してください。機器の動作がおかしかったり、ペットや植物に異常が見られたりする場合は、専門家(機器メーカー、獣医師、園芸店など)に相談しましょう。最後に、自身の体調にも注意を払いましょう。目や喉の刺激、頭痛、吐き気などの症状が出た場合は、無理をせず、新鮮な空気のある場所で安静にし、症状が改善しない場合は医療機関を受診してください。放置しすぎは避けたい事態ですが、万が一起こってしまった場合は、これらの対処法を落ち着いて実行することが大切です。