まさか自分の家のベランダが、鳩たちの楽園になってしまうなんて、夢にも思っていませんでした。ことの始まりは些細なことでした。ある朝、ベランダの手すりに鳩が数羽とまっているのを見かけました。「あら、珍しい」くらいにしか思っていなかったのですが、それが悪夢の始まりだったのです。数日後、室外機の裏に見慣れない小枝が落ちているのを発見。嫌な予感がして覗き込むと、そこには粗末ながらも巣の形をしたものが!そして、その上には案の定、鳩が座っていました。その日から、私の平和な日常は鳩との戦いに変わりました。まず試したのは、市販の鳩よけスプレーです。ベランダ全体にこれでもかと吹き付けましたが、効果は一時的。すぐに鳩は戻ってきました。次に試したのは、キラキラ光るCDを吊るすこと。これも数日は効果があったように見えましたが、鳩は賢いのか、すぐに慣れてしまい、平気な顔でベランダを闊歩するようになりました。手すりに剣山のようなトゲトゲシートを設置することも考えましたが、設置の手間や見た目の問題を考えると躊躇してしまいました。そうこうしているうちに、鳩の糞はどんどん増え、ベランダは見るも無残な状態に。洗濯物を干すのも躊躇われ、窓を開けるのもためらわれるようになりました。早朝からの鳴き声や羽音にも悩まされ、精神的にもかなり参ってしまいました。もう自力では限界だ。そう悟った私は、ついに専門の駆除業者に連絡することにしました。電話で状況を説明すると、すぐに見積もりに来てくれるとのこと。業者の方は、ベランダの状況を見るなり、「これは典型的な営巣被害ですね。早めに対処しないと、もっと酷くなりますよ」と指摘。糞の清掃・消毒から、ネットの設置による物理的な侵入防止策まで、具体的なプランと見積もりを提示してくれました。費用は決して安くはありませんでしたが、あのストレスから解放されるなら、とお願いすることに。作業は半日ほどで完了し、ベランダは見違えるように綺麗になりました。そして何より、あれほどしつこかった鳩が、嘘のように寄り付かなくなったのです。もっと早く頼めばよかった、と心から思いました。鳩のしつこさを甘く見てはいけません。自力での対策には限界があることを、身をもって体験した出来事でした。
ベランダの鳩と私の戦い駆除依頼までの記録